古写経 紺紙金泥高麗経 3枚 妙法蓮華経 法師品第十

古写経 紺紙金泥高麗経 3枚 妙法蓮華経 法師品第十

書名:古写経 紺紙金泥高麗経 3枚 妙法蓮華経 法師品第十
発行年:不明
備考:肉筆。経年の汚れ・イタミあります。
サイズ:約11×30cm

内容
妙法蓮華経 法師品第十

No.1
○滅後上品師
吾滅後悪世 能持是経者 当合掌礼敬 如供養世尊
上饌衆甘美 及種種衣服 供養是仏子 冀得須臾聞

吾が滅後の悪世に 能く是の経を持たん者をば
当に合掌し礼敬して 世尊に供養するが如くすべし
上饌衆の甘美 及び種々の衣服をもって
是の仏子に供養して 須臾も聞くことを得んと冀うべし

○滅後下品師
若能於後世 受持是経者 我遣在人中 行於如来事

若し能く後の世に於て 是の経を受持せん者は
我遣わして人中にあらしめて 如来の事を行ぜしむるなり

○逆者得罪
若於一劫中 常懐不善心 作色而罵仏 獲無量重罪
其有読誦持 是法華経者 須臾加悪言 其罪復彼過

若し一劫の中に於て 常に不善の心を懐いて
色を作して仏を罵らんは 無量の重罪を獲ん
其れ 是の法華経を読誦し持つことあらん者に
須臾も悪言を加えんは 其の罪復彼れに過ぎん

No.2
○順者得福
有人求仏道 而於一劫中 合掌在我前 以無数偈讃
由是讃仏故 得無量功徳 歎美持経者 其福復過彼
於八十億劫 以最妙色声 及与香味触 供養持経者
如是供養已 若得須臾聞 則応自欣慶 我今獲大利

人あって仏道を求めて 一劫の中に於て
合掌し我が前にあって 無数の偈を以て讃めん
是の讃仏に由るが故に 無量の功徳を得ん
持経者を歎美せんは 其の福復彼れに過ぎん
八十億劫に於て 最妙の色声
及与香味触を以て 持経者に供養せよ
是の如く供養し已って 若し須臾も聞くことを得ば
則ち自ら欣慶すべし 我今大利を獲つと

○歓経尊妙
薬王今告汝 我所説諸経 而於此経中 法華最第一

薬王今汝に告ぐ 我が所説の諸経
而も此の経の中に於て 法華最も第一なり

No.3(途中まで)
○約法歓
爾時。仏告。復薬王菩薩摩訶薩。我所説経典。無量千万億。已説。今説。当説。而於其中。此法華経。最為難信難解。薬王。此経是諸仏。秘要之蔵。不可分布。妄授与人。諸仏世尊。之所守護。従昔已来。未曽顕説。而此経者。如来現在。猶多怨嫉。況滅度後。

爾の時に仏、復薬王菩薩摩訶薩に告げたまわく、
我が所説の経典無量千万億にして、已に説き今説き当に説かん。而も其の中に於て此の法華経最も為れ難信難解なり。薬王此の経は是れ諸仏の秘要の蔵なり。分 布して妄りに人に授与すべからず。諸仏世尊の守護したもう所なり。昔より已来未だ曽て顕説せず。而も此の経は如来の現在すら猶お怨嫉多し、況んや滅度の後 をや。